ブログ亭 豆たまご

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俺はただ、俺のやるべきことを、その日までに成し遂げるだけだ

はーい。どもども。ジダン@じだんです。
今日は一度更新したんですが、明日書く小説のために、少し土台を作っとかなくちゃいけないんで。

えーっと、小説を読んでくださっている皆様。恐縮です。下手な小説でゴメンナサイorz
とりあえず、追記から、第一話-1~7を載せようと思います。
そして、次は第二話、第三話の途中というような形でおさらいをしていこうと思います。
つーことで、まずは第一話からどうぞ!

頭の中で、かすかに女性の声が聞こえる。
「翔燕(しょうえん)・・・・翔燕・・・・・・ついにこのときがきました・・・・・・あちらでお待ちしていますよ・・・・・今日は・・・・・・あなたの十五の誕生日・・・・・あなたに・・・・『資格』がもらえる日です・・・・・楽しみに待っていますよ・・・・・翔燕・・・・・・・」
「待って!」
ガバッ!
僕はベッドから飛び起きた。時計を見ると、まだ六時十分前。
「ゆ、夢か・・・・・・」
ほっと一息つく。アラームを止め体中汗まみれだということに気づく。
「・・・へんな夢だったな」
ベッドから降りて、下着などを手に取り、風呂にシャワーを浴びに行った。

僕が起きた瞬間から、運命の歯車は、静かに動き始めていた。僕は、運命が引いた道に導かれていることに、このときは気づいていなかった・・・・。


                     Destiny of Heaven
                     第一章 運命の導き

第一話:始まりは落とし穴から
「行ってきまーす」
「いってらっしゃーい!忘れ物はないー?」
「ないはずー」
お母さんとのいつものやりとり。お母さんはケーキを焼いて待っているといっていた。早く帰らなければ。
俺は香野木 翔燕(こうのぎ しょうえん)。中学三年の男だ。運動神経は結構いいほう。頭はあんましよくないが、ひらめきと洞察力なら負ける自信はない。性格は、自分で言うのもなんだが落ち着いていて、お人好し。だけど、正義感が人一倍強いところがあって、しょっちゅう問題を起こしている、なんだか微妙な性格だ。今日、11月24日は俺の誕生日。晴れて十五歳になる日だ。
「それにしても、へんな夢見たよな」
俺は今日の夢のことを少し考えつつ、通学路の横断歩道を渡る。そしていつものトレーニングコースに着いた。
トレーニングコースというのは、俺が勝手につけた名前で、本当はただの猫のたまり場。朝だから、眠そうな猫たちがたくさんいる。
俺はポケットからにぼしを取り出す。猫たちがにおいにつられて起き上がり、こちらを向く。目をらんらんと輝かせた、この野生動物たちは、普通じゃ考えられないくらい動きが早くなる。それの攻撃をよけつつ、さらにえさを与えて、数メートル先のマンホールについたら成功。その前に取り押さえられたら、こちらの負けとなる。
「レディー・・・・・・・、ファイッ!」
短くいうと、前に走り出す。猫たちが、一斉に俺(のにぼし)に飛びかかった。
猫たちはつめをむき出しにして、俺めがけて飛びかかってくる。俺は攻撃をよけ、口ににぼしを入れる。入れられた猫はつめをかくし、ニコニコしながら自分の住処に戻る。
そろそろゴールが見えてきた。残りの猫は五匹。
右手に一本のにぼしを、左手の指の間に四本のにぼしをはさむ。
左手に飛びかかった猫の口に右手のにぼしを入れる。
四。
瞬時に左手のにぼしを一本右手に入れ、猫の口に入れる。
三。
猫が左右から飛び掛ってきた。俺は反射的にしゃがみ、両手ににぼしをもち左右の猫の口に入れる
二。
一。
最後の猫はかた目に傷のついた、ここの猫の頭領だ。
俺は最後のにぼしをくないを持つようにもち、飛び上がる。相手も飛び上がった。
猫の口ににぼしを入れる。
零。
宙返りをして、マンホールの上に立つ。
ここで、一つ皆さんに確かめてもらいたい。マンホールは宙返りして着地しても、絶対にふたが外れないということを。
俺は着地したとき、いや、着地したと思われたとき、足に何かがないのを感じた。下を向くと、黒いものが広がっている。マンホールはこんな真っ黒ながらじゃない!
俺は足がずっと無重力でいることに気がついた。つまり・・・・・。
「落とし穴ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
俺はマンホールという名の落とし穴、いや、通路に落ちていった。

                           2
「いててててて」
俺は芝生の上にいた。立ち上がって、泥をはらう。あたりを見渡せば一面芝生だった。
「・・・・・・すごい・・・・」
都会ではなかなか見られない光景だ。あたり一面の綺麗なエメラルドグリーンに、俺は吸い込まれそうになっていた。
空を見上げると、黒い、人が一人通れそうな穴がぽっかり開いている。
「あそこから落ちてきたのか」
穴は次第に小さくなっていく。そして、大き目の筒くらいの大きさになったとき、穴から何かが落ちてきた。黒味がかった紺色の、何かふさふさしているものだ。
その「何か」には、目がついていた。よくみると足がついている。足の先は白く、左目には傷があった。
「・・・・・・まっさか~」
俺は目の前の事実から目をそらそうとしていた。しかし、無理な話だった。
「何か」は俺の腹に頭から飛び込んできた。
「ぐふぉ!いいダイビングヘッドだ・・・・・てやっぱりいい!!」
抱き上げてみたら、猫だった。頭領の猫があの穴から落ちてきたのだ。
「ニャー」
「なんだ頭領だったのか!なんだよ、ニャーニャー声だして、ニャーッて、ニャーッって」
俺は頭領の顔やら手やらをなでくりまわした。すると・・・・・。
「ニャーニャー、ニャーニャーうっせーんだよ!」
頭領の猫パンチ。俺の頬が思いっきりひっぱたかれた。
「・・・・・・・・」
「それにおいらの名はギルバート=レルドビッチだ。覚えとけ」
「・・・・・・・・」
「ん?どうした?今ので頭がいかれたか?」
「・・・・・頭領が・・・・・頭領が・・・・・・・」
「だから俺は・・・・・・・」
「しゃべったあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?????」
ああ、頭が痛い。俺はこれからどうするかより、この状態をどうするかを考えた。

                          3

とりあえず、落ち着こう。今はいろんなことが一気に起きすぎて、頭がついていっていないんだ。
「すうううううぅぅぅ、ふぅぅぅぅぅ」
大きく息を吸い、大きく息を吐く。
「どうした?そんなことやっても、現実が変わるはずがないぞ」
頭領、じゃなくてギルバートの声。そんなこと分かってますよ。
「まず、整理しよう。俺はいつものように特訓をしていた」
「うんうん」
ギルバートが相槌を打つ。
「そして、とう・・・・・、お前ににぼしをあげた」
「うんうん」
「そして、ゴールに立った」
「そうだな」
「そしたら、マンホールがマンホールじゃなくなって」
「うんうん」
「気づいたらここにいた、と」
「あの時はおいらもびっくりしたよ。だって、お前がマンホールに埋まっていくんだもん。思わず飛び込んだよ」
たしかに。他人から見たら、そう見えたかもしれない。
「なあ」
「うん?」
「頭領でいいか?」
「何が?」
「お前の呼び名」
・・・・・・・・・・・。しばらく沈黙が続く。
頭領は、すりすりとこちらによってきた。思わず抱きかかえる。
頭領はニャアと一鳴きして、にっこり微笑んだ。
なんてかわいらしいんだ・・・・・・・。
「甘ったれんなくそがきがあ!!!!!」
頭領の隙をついた猫パンチ。前言撤回。なんて憎たらしいんだ・・・・・・・。
渾身の猫パンチが俺の顔に直撃・・・・・・・。
どごーーーーーーーーーーん!!!!!!
すさまじい爆発音がした。頭領もびっくりして、思わず手を止める。
二人で顔を見合わせる。
「今のは・・・・・」
「なんかあったみたいだな」
俺はあたりを見渡す。すると、一筋の煙を見つけた。
「あそこだ!」
指を指した方向は、森だった。
「行く・・・・・か?」
頭領の問いかけ。答えは目に見えているというような顔をしている。さすが利口な頭領だ。
「行くっきゃないっしょ!」
俺たちは森に向かって駆け出した。

                          4

森では、長剣を持った金髪の男と、髪の長い女性が、同じくらいの長さの杖を手に、戦っていた。
「光よ、矢となりて、敵を貫け!『ペネトレイト・レイ』!」
女性が杖を振ると、光が矢のようになり、男に向かって、ものすごいスピードで飛んでいく。
「剣よ、光を吸収し、力に変えよ!『アブソーブ・フォース』!」
光に向かって、剣を横から振る。光が二つに切り裂かれ、剣に吸い込まれていった。
「風よ、一瞬の刃となりて、万物を切り裂け!『ウィンディ・ブレード』!」
剣を大きく横に振る。すると、白い光の刃が、女性に襲いかかった。
「『リバウンド・シールド』」
杖を振ると、女性の前に、巨大な丸い盾が現れた。
光の刃は、盾に当たると、さらに大きくなって、男に向かって跳ね返された。
「くっ!」
男は何とか、攻撃をかわした。

ここまでのことを木の陰から見ていた俺は、言葉が出なかった。
「大丈夫か?失神したのか?」
何もなかったかのような、のほほんとした口調で、頭領が心配している。ぜんぜん心配しているようには聞こえないが・・・・・。
「ここは魔法の世界なんだ。魔法が使えるんだ。ここは魔法の・・・・・・」
俺はぶつぶつ口の中で同じことをつぶやく。
「ん?大丈夫か?」
頭領が自分の温かい前足を俺のおでこにつける。肉球が気持ちいい。
「いや、昔さ、おじいちゃんに教わったんだ。信じられないことがおきたら、その信じられないことを、ひたすら納得するまでつぶやくんだって」
「自己暗示ってやつか」
二人で同じことをつぶやいてみた。
「ここは魔法の世界だ。魔法が使えるんだ。ここは魔法の・・・・・・・・」
・・・・・・納得できねえ・・・・。
「そういや、お前の左手になんか落書きがあるぞ」
「ひょえ?」
俺は左手を見る。ホントだ。左手の甲になんだか奇妙な文字のような記号のようなものがくっきりと書かれている。なでてみたが、あまり取れる様子じゃない。ま、いいや。かっこいいし。
「きゃあ!」
視界の端で、女性が悲鳴とともに吹っ飛んだのが見えた。
俺の脚が動き、一瞬で女性の場所に跳ぶ。
木にぶつかる前に、何とか抱きとめられた。ナイスキャッチ。
「さすがだな」
追いついてきた頭領が当然というような顔で聞いてくる。
「お前らに散々鍛えられたんだ。生半可な気持ちでやっていたわけじゃないんでね」
にやりと笑う。
「おい!そこの坊主と猫!誰だか知らないが、その女の仲間か?」
男が剣を手にもち、歩み寄ってくる。
「仲間じゃないなら、その女を捨てて、ここから去れ」
なんていう口の利き方だ。礼儀ってものがないのか。
「嫌だ」
「は?」
男のあざ笑うような返答。
「何の理由があったのか知らないけど、女性を痛めつけているの男を見逃すっていうのは、さすがに、ね」
俺は怖くなかった。逆に、余裕があって笑みがこぼれそうだった。
「ほう。立派なガキだ。痛い目に遭わないと、懲りないようだな」
剣を構え、戦闘態勢にはいる。
「死んでもらおうか」
「おい、大丈夫なのか?」
頭領の、ぜんぜん心配そうじゃない声。「お前は死んでも、俺は逃げるからな」という気持ちがこめられている気がした。なんて薄情な奴なんだ・・・・・。
「心配すんな。策はある」
女性を木に横たわらせ、杖を手に取る。少し、お借りしますよ。
そして、戦いが始まった。

                          5

男は、後ろに跳んで、木に足をかけ、勢いよく飛び上がる。そのまま大きく振りかぶり、俺の頭から振り下ろす。
俺は余裕の笑みを浮かべながら、振り下ろされた剣を紙一重でよけた。
いや、紙一重というと、勘違いする人もいるだろう。俺は、紙一重でよけてあげたのだ。
散々鍛えたせいか、振り下ろされた剣が、まるで、スロー再生されたテレビのように、ゆっくりと落ちてきたのだ。俺はあんまりよけすぎるとつまらないし、かといってよけないわけにも行かないので、落ちてくる剣を、指でなぞっていたんだ。なかなかいい剣だったな。
相手は、冷や汗をかいてこちらを見ている。俺はくすくすと笑った。
しかし、相手もなかなかの使い手ということもあり、すぐさま次の技を繰り出してきた。
目にも留まらぬ速さの刺突を繰り出した。俺は右へ左へ剣をなぞりながらよける。
ふと、後ろを向けば、木の幹に衝突しそうになっていた。
「隙あり!」
ズバン!
深々と剣が突き刺さる。
しかし、刺さったのは俺ではない。木の幹だ。
相手は戸惑いを隠せない様子で、辺りを見回す。
剣を抜き、後ろを向く。次の瞬間。
「『ペネトレイト・レイ』!!!!」
俺は覚えたての呪文を唱えた。杖を振り、左手で杖を持った右手を押さえる。
巨大な光の槍が、相手を襲う。
「く、『アブソーブ・フォース』!」
剣と光がぶつかり、吸収されていく。
「さっきのを見ていたのなら、学習能力がないのか!貴様は!」
男が大声で嘲笑う。
「知らないなら教えてやるよ。『アブソーブ・フォース』はな、敵の使った魔法を吸収して、剣の力に変える技だ。つまり、お前に勝ち目は、ない」
男は剣を構え、すごいスピードで襲い掛かってくる。こっちはまだ構えてないのに。
魔力の加わった剣を杖で受け止めたら、折れる確立は85%くらいある。だから、ひたすらよけて、合間を見て、『ペネトレイト・レイ』を撃つ。そんな攻防が続いた。
「いつまで持つと思ってるんだ!」
男も鍛えられているらしい。さっきから息が乱れていない。それどころか、剣の速さまで速くなっている気がする。
俺はよけているだけなので、あまり疲れないが、さすがにめんどくさくなった。
「そろそろ、かな?」
10発目の『ペネトレイト・レイ』を撃つ。そして、俺の攻撃が始まった。
「なんだと?」
男が剣で受け止め、光を吸収し終えた。
そして、剣を鞘に戻し、腰に鞘を持ち、剣を抜く。
抜刀!
剣が胸を掠め、服が切れた。
相手はそれでも剣を休めず刺突を繰り出す。
今度は、剣をよけつつ、指をくちばしのようにあわせ、腹や腰、肩に撃つ。
三発目が、みぞおちに当たる。男は剣に引っ張られるように吹っ飛んだ。
かかった!
俺は自分の計略が成功したことに喜び、杖を構える。
「まんまとはまってくれたな!」
剣を支えにして立ち上がり、俺を見る。
「な、なんだと・・・・・!」
「あんた、自分で言ったよな。吸収した力は、剣の力になるって。それは、剣が重くなっていく、ということじゃないのか?確かに、いい技だ。だが、吸収しすぎるとどうなる?剣はどんどん強くなるだろうな。そして、どんどん重くなる。だが、もし放出されちまったら、剣も軽くなるだろう。だから、俺は剣をなぞったのさ。速さを見せ付けるためにな」
「く・・・・・」
ほう、と、頭領がため息をつく。「あいつにしてはよく考えたな」、そう考えているのだろう。俺はかまわず話し続ける。
「そしたらまんまと引っかかってくれたってわけさ。でも、重くなっても剣の速さが劣ろえず、逆に速くなっていったのは計算外だったけどな」
「・・・・・・・。」
男は何も言わずに黙り込んでいる。すると、不意に不敵な笑いを始めた。
「く、くくく、くははははははは!」
「何がおかしい?」
「いま、お前も自分から言ったな。魔力を放出したら、剣が軽くなるって。そのとおりだよ。そして、放出された魔力は俺の魔力と合わさり、強大な力となるんだよ!」
男は剣を腰にすえる。
「風よ、一瞬の刃となりて、万物を切り裂け!『ウィンディ・ブレード』!!!!」
抜刀!
巨大な白い光の刃が俺を襲う。
「そんなこと分かってなかったら、杖なんか構えていねえよ!!!!!」
左手で、右手を押さえる。
「『ペネトレイト・レイ』!!!!!!」
巨大な光の槍が、『ウィンディ・ブレード』とぶつかり、激しい爆風が起きる。
俺は、爆風で吹っ飛び、木の幹にぶつかり、気を失った。

                            6

「う~ん」
俺はベッドの上で寝かされていた。
起き上がろうとすると、体に激痛が走る。よく見ると、包帯が体中に巻かれている。
見たところ家のようだ。
少し考えて、結論がでた。
「そうか。戻れたのか」
俺はたぶん、マンホールの上で寝ているところを発見されて、家に連れ戻されたのだろう。良かった。今までのことは夢だったのか。
「ほ、よかった~」
「何が良かったって?」
頭領が窓の枠に座っていた。また、少し考えて、結論を出した。
「な~んだ、頭領。お前も俺んちに来て、一緒に面倒見てもらえるようになったんだろ?良かったな~」
頭領も一緒に発見されて、うちに連れてこられたのだろう。良かったじゃないか。
「やっぱり打ち所が悪かったのかにゃ?」
「ははは。あれは夢だったんだよ。気にすることはない」
俺は笑顔に耐えなかった。うれしくて仕方がないんだ。
「・・・・・・・」
頭領は俺の寝ているベッドに跳んできて、俺に歩み寄る。俺が両脇をつかんで、抱き上げる。
「にゃあ」
とびっきりの笑顔。そうか。お前もうれしいんだな。
「何寝ぼけてんじゃどあほがぁぁぁぁーーーーー!!!!!」
ビシーン!
逆上がりをするようにして勢いをつけた後ろ足があごに直撃。猫パンチならぬ猫キック。
「はうごぁ!」
俺はプロボクサーが渾身のアッパーを決められたような状態になった。
「いい加減目ぇ覚ませー!!」
頭領は俺の手をすり抜けて俺の右頬に左フックを浴びせる。ジャストミィーーーート!!
「ふぎょあ!!!」
意味のわからない叫び声をあげて、俺はベッドから転げ落ちた。
「まったく。おいらと会話をしている時点で、まだ戻れていないことに気づけ!」
言われて見れば確かにそうだ。だからって・・・・。
「だからって殴ることはないだろ!」
「そうする以外に方法がないんだよ!!」
「くっ・・・・・」
負けるな俺!がんばって反撃するんだ!
がちゃ!バン!
「だいじょーぶ?起きた~?」
俺の後ろにあったドアが勢いよく開き、俺の後頭部を直撃。
「あぎゃ!」
頭を抱えて転げまわる。
「あれ?病人は?」
入ってきた人は、どうも女みたいだ。
ベッドの上の頭領がちょいちょいと下を指差す。
「ああ!いたいた!大丈夫?」
「そうでもない・・・・」
俺は頭を上げられない状態なので、下を向いたまま答える。
「あ、ごっめ~ん!立てる?」
「無理っぽい・・・」
女は手を差し伸べた。
俺はその手につかまって、どうにかベッドに座る。
「ふう。ありがとう」
「ふふ、どういたしまして」
とてもかわいらしい人だった。
髪は肩までかかっていて、光沢のあるクリーム色をしている。
背は俺と同じくらいだが、少しばかり小さい。
整った顔立ちで、綺麗な肌で、ちょっとだけ白みがかっている。
笑顔がとてもかわいらしく、綺麗な薄い水色の目をしている。
「どうしたの?さっきからぼーっと眺めちゃって」
「い、いや、べつに・・・・・」
俺はあわてて下を向く。
「ふふふ。結構シャイなんだね」
「べ、別にそんなわけじゃ・・・・・」
「ははは。顔赤くなってるよ」
「熱がでたかもしれないな」
「ははははは。そんな簡単に熱出ちゃうの?ふふ、面白い人」
いたずらっぽく笑った顔が、とてもかわいらしかった。
「か、からかうなよ」
「あはは。ごめんごめん。あ、まだ名前言ってなかったよね」
そういって、近くにあったいすに座る。
「私は《サーラ=テルフォ=ヴェリトルト》。アルサバルダ学園中等部の三年生。よろしくね」
あ、アルサバルダ学園・・・・・。なんて立派な名前だ・・・・。
「俺は香野木 翔燕。栄橋中学校三年四組。よろしく」
「へ~。同い年なんだね~?今いくつ?」
「昨日で十五歳になったところ、かな」
「へ~。私は八月に十五歳になったよ~」
「へ~。で、その格好は・・・・、制服か?」
俺はいまいち普段着とは思えない服装に、違和感を覚えていた。制服と考えれば納得がいく。
「そうだよ。それよりさ、ちょっと、いろいろ聞いてもいいかな?」
「ん?話せることだったら答えるが、時間は大丈夫なのか?」
「うん。別にいいよ」
「そう、じゃあ・・・・」
俺はこれまでのいきさつを細かく話した。頭領がしゃべれることについてはサーラは時折うなずきながら、熱心に聴いてくれた。
「・・・・てところかな」
「へ~。そうだったんだ~」
すると、少し顔を赤らめて、下を向いた。
「・・・・・ありがと・・・・・・」
「ひょ?」
俺の間抜けな声。
「だから助けてくれてありがとうて言ってんの!何回も言わせないでよ!」
「あ、ああ、ごめん・・・・・」
何回もって、たった二回じゃないか。
「ま、いいんだけどさ。あ、もう時間だ!学校行かなくちゃ!」
「おう。おれも行こうか?」
「ふふ、立てる?」
「まあ、なんとかなる・・・・・」
んじゃないかな?、と言おうとしたが、立ち上がったときの痛みで、言葉が続かなくなった。
「無理しないで。明後日くらいには直ってるよ」
「ああ、でも、いいのか?ここに居させてもらって?」
「うん。いいよ。気にしないで」
「あ、ああ、じゃあ、遠慮なく」
「ふふ、じゃ、いってきまーす」
「いってらっしゃーい」
サーラは部屋から出て行った。
がちゃ、ぱたん。たったったったった・・・・・・。
窓から外を見ると、サーラがかばんを片手に走っていた。
「ふふ」
少し微笑んで、ベッドにもぐりこむ。
「あいつ、サーラにお前の声は聞こえてるのか?」
「いや、聞こえていないみたいだ。まったく、何でお前という奴は・・・・」
ん?なんかしたか?俺?
「何でお前はおいらのことを《頭領》って紹介するんだ!《ギルバート=レルドビッチ》って名前覚えてないのか!長いならギルバートでもいいが、頭領って紹介すんな!」
ああ、そんなことか。
「なにがああそんなことか、だよ!ぜんぜんそんなことじゃねえよ!一大事だよ!」
「もういいじゃん。結構呼びやすいもんだよ。頭領って。じゃ、おやすみ~」
「な、おやすみじゃな・・・・・」
俺は深い眠りについた・・・・・。

                            7

次の日には、だいぶ体も軽くなっていた。明日には治るね、と、サーラも笑っていた。うれしそうだ。
そして、傷の完治した日の朝。
「う~ん。おはよう」
「おう」
俺は気持ちよく目覚めた。うん。どこも痛くない。
「傷の具合は?」
「ぜんぜん。体も本調子だ」
「そりゃ良かったな」
「よし。ちょっと外に行ってくるか!」
「何するんだ?」
「ちょっと走りに行ってくるよ」
「付き合うぜ」
俺はベッドから立ち上がり、ドアノブに手をかける。ひょいと、頭領が軽やかに俺の方に飛び移る。
がちゃ、と、ドアを開けて部屋を出ると、ちょうどサーラも部屋を出たところだった。
「あ、おはよう」
「ああ、おはよう」
「傷は大丈夫なの?」
「ああ、おかげさまで」
「ふふ。よかった。で、どこ行くの?」
「ちょっと外を走ってくるよ」
「・・・・・・ふ~ん」
「ん?」
「・・・・・ねえ」
「なんだ?」
サーラを見ると、どことなくさびしそうな、かなしそうな顔をして、下を向いていた。
「・・・・・そのまま、どこか・・・・行っちゃったりは・・・・・しないよ・・・・・ね」
途切れ途切れで、とても悲しそうな口調だ。
「え?」
「私、いやだよ」
サーラは俺のほうに近づいて、つぶやいた。
「わたし、いやだ・・・・・これ以上・・・・・わたし・・・・悲しいおもいを・・・・・す・・・る・・・」
サーラは俺の胸に顔をうずめ、大声で泣いた。
「・・・・・・・・」
俺は、ちょっとどぎまぎしながら、そっと、サーラの頭をなでる。
「・・・・・大丈夫だよ」
「・・・・え?」
サーラがゆっくりと顔を上げる。その顔は涙にぬれて、とてもさびしそうだった。
もう限界だった。
俺はサーラの体を強く抱きしめた。
「・・・・・・・・!!」
サーラはびっくりした様子で、何も言えずにいた。
「だいたい気づいてはいたけど、おまえ、両親が居ないんだろ」
「・・・・・・・・」
何も言わずにうなずく。
「やっぱり、な。だから、俺に、こんな優しくしてくれたんだろ?」
「・・・・・・・」
サーラは首を横に振る。
「え?」
「ちがう・・・・・あなたが・・・・私を・・・助けてくれたから・・・・」
「サーラ・・・・」
「・・・・うれしかった・・・・・・必死に戦ってたあなたの背中を見て、とても・・・・・・うれしかったの・・・・」
「・・・・・・・」
内心、ホッしていた。笑いながら戦っているところを、正面から見られなくて良かった、と。
「ねえ、約束して」
「ん?」
「絶対に、私を悲しませないって」
「・・・・・・・」
「だめ・・・・・・かな・・・?」
涙を目にためて、俺を見上げる。とても悲しかった。でも・・・・・・。
「ごめん・・・・。その返事、また違う日にしてもいいかな?」
「え?」
「俺は、いずれ、この世界を去らなければいけない身だ。だから、そのときがきたら、お前を悲しませるかもしれない。だから・・・・・・ごめん」
「・・・・・・」
数分間の沈黙が続いた。そして、その沈黙を破るように、サーラは口を開いた。
「わかった・・・・・ごめんね・・・・無理なこと言って・・・・・」
「ううん。俺が悪いんだから、そう自分を責めるなって」
「・・・・・ありがと」
消えそうな声で、彼女はつぶやいた。
「そろそろ学校行こうぜ」
「うん」
「ほら」
俺はハンカチを差し出す。
「・・・・・」
受け取ってしばらく眺めてから、俺を見る。
「涙、拭けよ」
ごしごしと、顔を拭くサーラ。
「はー!すっきりした!」
ハンカチを俺に返して、思いっきり大きな声を出す。元気だな~、お前は。
「ふふふふ。いままで、さびしかったのかもしれないな~」
「ははは。そうか。ははは」
「ふふふふ」
俺たちは大きな声で笑った。なんだか、とても笑いたくなったんだ。
頭領がにゃあと一声。それを聞いて、ハッとする。
「どうする?ご飯食べれる?」
「ああ、心配すんな。逆に腹が減って死にそうなくらいだ」
「あはは、じゃあ、急いで作るね」
「そういや、俺も学校ついて行くからな」
「え?いいけど、なんで?」
「いや、ここ居ても暇じゃん。だから、っていうだけなんだけど・・・・だめかな?」
俺は困った顔をした。だめだったら、体が壊れちまうぞ。
サーラはニッコリ笑って、うれしそうに答えた。
「ふふふ、いいよ。一緒に行こう」
「あ、俺はお前の付き人ってことにしとくから。いわばボディーガードってところかな?」
「あははは。私そんなに殺されかけたりしないよ~」
「まあ、気にすんな。そこらへんは」
「そうだね」
笑いながら、サーラは階段を駆け下りていった。
「・・・・・」
俺は頭領を見る。頭領は「ま、いいんじゃねえの?」というような目でこちらを見る。
俺はフッと微笑んで、部屋で、荷支度を始めた。
                                  第一話 完
いやあ、つらい!というか読んでくださる皆様に申し訳ない!orz
読みづらいと思います。しかし、これくらいしか方法がないんです。
どうぞ、長い目で見てやってくださいwww
それではノシ
    18:44 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top
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